2007年2月7日発生の9件の侵入犯罪から見えるもの

2007年2月7日 吹田市において以下の侵入犯罪が発生しました。

1金田町5丁目5階 玄関ドアこじ開け
2 金田町5丁目 4階 玄関ドアこじ開け
3 南吹田5丁目 5階 郵便受け破壊
4 泉町2丁目 4階 郵便受け破壊
5 垂水町3丁目 3階 郵便受け破壊
6 広芝町15番 8階 郵便受け破壊
7 昭和町23番 4階 郵便受け破壊
8 千里山西2丁目 1階 ガラス破り
9 竹見台3丁目 3階 ガラス破り

多くの被害家屋の形態は、階が高い事からマンション・アパートタイプと推測されます。
また、1,2番などを見ると、同じ住所の上下階の家屋をターゲットにしています。
マンションは一旦入り込むと、外からの人目に付きにくいため、一戸建ての家屋と比べて、比較的時間をかけて開錠作業を行う事が出来ます。
そのため、大型~中型の工具を必要とする「鍵破り」を手口として選択出来たことが、推測できます。
また、3~7の郵便受け破壊のような、ドアに大きな傷・跡が残る開錠作業も、人目に付き難いマンション・アパートだから、選択する事が出来たのでしょう。
外から様子が分かりやすい一戸建ての家屋で、ドアに大きな傷をつけて侵入すると、通行人などに通報される可能性が高くなりますので。
人目に付き難いマンションでは特に、破壊型の侵入手口が使い易くなります。
ピッキングやあまりドアを破壊しないで行うサムターン回しは、侵入犯にも、それなりの熟練度が必要ですが、破壊型の侵入手口は、「とにかく破壊する」だけなので人目を気にしなければ、誰でも出来るのです。

さて、ドロボーの嫌う4つの性質をあげます。
・音・・・警報機やサイレンの設置
・光・・・センサーライトの設置
・人の目・・・防犯カメラの設置や互助防犯活動
・時間・・・ワンドア・ツーロックや防犯性能の高い錠前の設置

このうち、「人の目」が、どうしてもマンションでは手薄になります。
なので、「音」を出す防犯や開錠に「時間」をかけさせる防犯が有効です。
音に関しては、リモコンドアロックシステムであるセフィリオや、同じくユニオン社のケアガード2(アンカーロックサービスは、ケアガード施工認定者です。(認定番号:大-060169))をお勧めします。
これらは、専用のリモコンを使わないと開錠することが出来ません。
そして、無理やりこじ開けようとすると、警報音がなって、侵入犯を威嚇します。
補助錠的な役割としてお使いください。
また、時間をかけさせる為には「CPマーク」の付いた錠前や補助錠をお勧めします。
「CPマーク(説明)」とは、簡単に言うと、破壊作業を以ってしても、5分以上開錠できない製品に付けられる品質証明のマークのことです。
侵入犯は5分以上、開錠に時間をかけると諦める事が多いという統計があります。
マンションなどでは、持ち家であってもマンションの全体総会で話し合わないと補助錠を付けられない場合や、借家の場合は家主の許可がないと補助錠を設置する事が出来ない事が多いですが、マンション全体での防犯意識の向上は、侵入犯対策に必要にして有効なので、是非、積極的に行う方向でご検討ください。

【侵入手口の解説】
・こじ開け・・・ドアと壁の隙間にバールが中型大型のL字型の釘抜きのような工具を差し込み、テコの原理でドア錠を破壊して侵入する手口
・郵便受け落とし・・・玄関ドアに設置してある郵便受けを枠ごと室内に落としこみ、その穴に手を入れてドア内側のサムターン(つまみ)を回して侵入する手口
・ガラス破り・・・窓ガラス周辺を破壊し、そこから手を入れて、クレセント錠などを回して侵入する手口